粥村で聞いた話

鳥を見たり見なかったり食べちゃったり

しょうらいのゆめ

以前テレビ番組か何かで、「子供に将来の夢とか聞いても、なりたい職業を答える。夢ってそう言うことじゃないよね」と疑問を投げかけている人がいた。なるほどねぇ、そうかもしれない。これは由々しき問題なのかもしれないなぁ……。などと。

ウェブで「小学生 将来の夢」と検索してみれば一目瞭然。出てくるのは全てなりたい職業だ。もちろん、間違いだとは言えないが、職業を目的と考えてしまうのはどうか……。

 

では自分はどうなのか。

小学校の卒業文集に、「将来の夢」というコーナーがあったと記憶している。もしかしたら勘違いで、「将来なりたい職業」だったかも……いやいや、まずそんな書き方はしないだろう。先生がね。

で、40年以上前のことなのに、自分がなんて書いたのか、ちゃんと覚えている。卒業文集なんてもう無くしたのにね。

小学6年生のワタクシが書いたのは、「長距離トラックの運転手」だ。当時は菅原文太主演の『トラック野郎』が全盛で、その影響をもろに受けていたわけだ。ただ、劇中の文太さんに憧れたわけでは決してなく、単純に(クルマを運転して日本中を旅行してお金がもらえるなんて、なんてステキ……💓)と、気楽な職業だと思い込んでいたわけだ。長距離ドライバーの皆様、申し訳ありません。

 

しかし、将来の夢という設問で質問者が求めているのは、こんな昔から(いやおそらくもっと昔から)職業のことだったのだろう。なぜならその方が結果をリストとしてまとめやすく、データとしての価値があるから。

なりたい職業ベスト10!

なんつってね。馬鹿でもまとめられるからね。

したがって、この件で子供たちに向けて

「いいか、将来の夢っていうのは単になりたい職業じゃなくてな、その職業に就いてから、何をしたいか、なんだよ」

なんてしたり顔で言うのはとんだ御門違い。

本当に夢が聞きたいなら10文字とか20文字の記入欄ではなく、原稿用紙5枚以上の、子供にとっての大作が相応しい。小学生が6年間を費やして、遠足や社会科見学や、その他諸々の学校行事を経た上で到達した答えであるべきだ。いやむしろ、小学校という組織は6年掛けて子供に将来の夢を紡がせるための場であるべきなのかもしれない。

そしてその大作は当然まとめる事なんてできないので、マスコミにとってはほとんど価値がない。わはは、いい気味だよね。

 

え、ワタクシの今の夢、ですか?

仕事もしないでこいつや家族とグダグダの生活をすることです。

https://www.instagram.com/p/BzuoYE8ADy3/

17日ほど会っていないから、そろそろ禁断症状が出そう。 #狆