粥村で聞いた話

鳥を見たり見なかったり食べちゃったり

光のお父さん

3週間ぶりに遠隔地扶養家族の狆に会いに行った。

ものすごく喜んで歓迎してくれるが、それは1週間ぶりでも3週間でも、おそらく違いが無い。そこまで高度な知能とは思えない。

特にこの顔では……。

f:id:aiwendil:20190713144801j:plain

光の狆

犬の写真を貼っておきながら、犬の話にはならない。ただの日記だ。詐欺かもしれない。

今回、テラ(この狆の名前です)に会いに行くついでに、なんとなく見てもいいかもと思っていた映画を観に行った。

 

劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん

 ファイナルファンタジーXIVをプレイしているわけでも、ドラマ版を見ていたわけでもない。ブログを読んだことも無い。いや、そんな背景があって作られた映画だと言うことすら、知らなかった。ただ、ファイナルファンタジーシリーズはそこそこプレイしていたし、かみさんの実家のそばにあるTOHOシネマズ宇都宮で上映中のラインナップを見て、観るならこれだな、と感じただけだったりする。

 

映画の序盤、回想シーンでFF3が写る。

おお、なんと懐かしい。DQ3RPGに初めて触れ、遡ってDQDQ2をプレイして、もっと他に楽しいゲームはないものかと考えて中古のFF3を手にしたのが、ワタクシとFFの最初の出逢いだ。

映画ではまだ小学校低学年くらいの主人公が父と疎遠になった挙げ句、一人でFF3をクリアする。……なんて事だ。当時大学生だったワタクシは、クリスタルタワーで挫折したというのに……。

まぁいいか。

映画館へは息子1号とかみさんと一緒に観に行ったわけだが、ワタクシの横にはオンラインプレイをしていると思しき男性3人がならんで座った。

ワタクシ、涙もろい方なので、家族ドラマを観たらまず間違いなく一度は涙が溢れる。今回もそうだったのだが、息子1号や見知らぬ3人組が涙を流しているタイミングと、ワタクシのそれがズレていることに気づいた。

ああこれは……以前にも感じたことがある違い。おそらく、彼ら若い世代の男性たちは坂口健太郎演じる主人公の若者の立場でこの物語に入り込み、他方ワタクシは吉田鋼太郎演じる光のお父さんに感情移入しているのだ。そうに違いない。同じ物語に、別の人として疑似参加していく。ああ、これってMMORPGそのものじゃ無いか。

するとかみさんは財前直見に感情移入していたのだろうか……。たぶん、違うよね。

 

MMORPGを題材にした映画を観ながら、その物語にMMORPG的に感情移入していく。これってメタ構造だよね?

という思いつきはサテオキ、以前に感じた、というのも同じくファイナルファンタジーだった。XIVでななく、オフラインのXVだったが。

息子たちは明らかにノクティスに感情移入していたが、ワタクシはむしろレギスの目線で成長していくノクトたちを見つめながらプレイしていた。そして最後の戦いに向かうノクトを見て(立派になったな……)という気持ちで涙しているのだ。気持ち悪いヲッサンですね。

まぁオフラインのRPGでは様々な役を選ぶにも限界があるので、そういった意味では今まで忌避してきたオンラインゲームもいいのかな、と思った。

また、物理的な制約でなかなか集まれない旧友たち、例えば高校の同窓生と、オンライン同窓会を開く場としても、MMORPGってアリかもしれないな……などと考えながら映画館を後にしたのでした。