粥村で聞いた話

鳥を見たり見なかったり食べちゃったり

鳥がいない鳥見の空

今週のお題「空の写真」

今週のお題って奴に一度くらいは反応してみたい、とは思っていた。今週のお題なら、スマホの中にある写真でも参加できそうだ……というわけで。

ただ、変った雲とかきれいな空とかの写真もストックの中にいくつかはあるのだが、それだけでは“色”が出せない。

というわけで、『鳥見に出かけたときの、鳥が写っていない空の写真』という自分なりの条件を設定して、スマホの中身から取り出してみた。

 

まずは暑いこの季節には懐かしい、涼しげなところから。

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20140530 立山

2014年の5月の終わり、仕事をサボってかみさんと二人、電車で立山、室堂へ。まだ北陸新幹線が開通する前の富山駅は、5月というのに30度を超える、暑さの厳しい年だった。それが立山まで来ると、この雪の量だ。ジリジリと暑くていやになった下界とは違い、ものすごく爽やかで気持ちのいい青空。思い出しても気持ちがいい。ただ、10月の終わりにも行ったことがあるが、その時は厳しい寒さでちょっと辛かった ^^;

このときは望みのライチョウにもたっぷり逢えたし、カヤクグリなんかはこの道路を歩いている。更には帰りの黒四ダム方面ではマミジロなども見られた。鳥見としても旅行としても満足のアルペンルートでした。

 

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20140927 御岳山

同じく5年前の9月、秘密結社(ウソです)おとぼけ野鳥の会の面々で、青梅市の御岳山に出かけた。「タカの渡りがこの場所でも見られるんじゃないの?」という思いつきの実行だ。そもそもこのメンバーで集まるのは午後からの乾杯のためで、それだけだと仮にも野鳥の会とか名乗っている手前、恥ずかしい気がするので……という鳥見なので、まかり間違って全く成果がなくても、午後の乾杯が残念会と名を変えるだけのことである。

実際はそれほど多くないものの、サシバが渡る姿を何度も見ることが出来た。

ただ、9月末とはいえ、日差しをもろに浴びて結構な暑さだった。おかげでこのあとのビールは美味しかったが。

 

ところでこの日、2014年9月27日、奇しくも名前がよく似ている木曽の御嶽山が噴火(水蒸気爆発)し、多くの死者を出してしまった。我々がことを知ったのは、御岳山を降りてからでした。

改めて、お悔やみ申し上げます。

 

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20180113 蕪栗

打って変わって、非常に厳しい寒さの中の写真だ。1月中旬、夜明け前の蕪栗沼(宮城県)。行ったことがある人なら知っていると思うが、とにかく寒い。こんなに天気もいいので、なおのこと寒い。とはいえ、この日は風がほとんど無かったので、気温通りの寒さ程度で済んだ。ちなみにワタクシは、ダウンジャケットの下にインナーダウン。ズボンの下にも冬季の登山用のズボン下を穿いていたから、実は言うほどの寒さを感じてはいない ^^;

このあとの鳥見は、マガンもシジュウカラガンも、たっぷり見られた。これもまた、いい鳥見だった。

 

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20181201 三宅

これはまだ1年も経っていない、昨年冬の三宅島だ。早朝探鳥を開始しようか、というところ。こんな人里でも、しかも冬でも、時々コマドリのさえずりが聞こえてくるし、夜中にはオオコノハズクの声も聞こえる。

ただ、島内で普通の鳥見をするならば、冬はちょっと向いていないかもしれない。このときはなんとアカコッコもきちんと見ることが出来なかった。イイジマムシクイやウチヤマセンニュウなどが見たければ、季節が違う ^^;

 

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20181203 三宅航路

ただし、航路で見られる海鳥が目的なら、この季節がいいと思う。このときも帰りには多くのクロアシアホウドリと、正体不明の白い鳥(後に同定能力の高い方々からコアホウドリの白化個体では無いか、とのご意見)なんかが見られて大満足だった。

日も傾いて満足している我々の目の前に横たわる大島。家に帰るまでが遠足なら、航路に関しては日が沈むまでが鳥見だ。

 

以上、スマホの中から、『鳥がいない鳥見の空』でした。