粥村で聞いた話

鳥を見たり見なかったり食べちゃったり

和歌山旅行 その6 第三の熊

和歌山旅行シリーズの最終回。

和歌山の熊と言ったら、もちろん南方熊楠である。なんでそう思うようになったのか、よく覚えていない。でもやっぱり気になる天才なのである。

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南方熊楠記念館

朝イチで熊楠記念館を訪ねる。平日朝イチ、ワタクシら夫婦しかおらん ^^;

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記念館建設の碑

熊楠翁の歌と昭和天皇の歌が刻まれている。
歌についての解説をもうひとつ。

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天皇の歌の背景

というふうに、神島への興味と今回の宿の選択の理由がこのあたりにあるわけだ。

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標本類の展示

記念館内では熊楠が実際に採集した標本が展示されている。ワタクシにはどれがなんなのかさっぱり分からないが、実物を見ることに意義がある。たぶん。

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細かい文字で何やら書き込まれている

こういった展示が撮影禁止では無いことも嬉しい。

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記念館の屋上から

ここからも神島は見える。白浜と神島と熊楠は三点セットみたいなものか。

このあとはアドベンチャーワールドに行ったのだが、パンダに満足したところで、今度は高山寺に墓参りに行くことにした。このあたり、熊楠にとって変形菌などの採取場所で、合祀問題に反対したという、今で言う処のダイバーシティの重要性というやつを、明治時代の終わり頃にはもう問題提起し、行動していたというその場所だ。

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南方熊楠の墓

これまた静かな、ワタクシたち夫婦くらいしかいない場所 ^^;

だが静かで、いい環境だった。こんな墓地に眠りたいもんだが、かみさんが墓なんか要らないと……。

 

そして最終日、昼のフライトの前にもう少し見物。

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鬪雞神社

鬪雞神社、文字化けしないだろうか (^m^;

熊野三山にもゆかりらしいが、詳しいことは知らない。だってかみさんが行こうと言うんだもの。なんでも、熊楠の奥さんがここの宮司の娘だったとか。

和歌山旅行の計画を始めた頃は「クマグス? ナニソレ美味しいの?」という感じだったかみさんが、結局はワタクシよりもいろいろ調べて詳しくなってしまったようだ。熊楠グッズもなにやら買い込んでいたようだし……。

最終的に、「粘菌探しに行こうよ」とか言い出してくれたら、老後の楽しみがひとつ増えて、それはそれでいいなぁ。

 

そして最後は熊楠が暮らしていた家へ。

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南方熊楠顕彰館

ここもやっぱり人がそんなに来ない。やっぱり旅行は平日に限るよなぁ。

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生活の様子も展示されている

その家は、浮世離れしたような熊楠のイメージとは一致せず、実に普通の、いや街中の裕福な家だ。そして書き物をしていたご婦人がその手を休めて色々説明して下さった。その説明が、よくありがちな説明員として学んだ定型文的な説明とはかけ離れていたので、無礼を承知で伺うと、やはり熊楠の奥様の家系の方とのこと。おかげでワタクシのテキトーな熊楠像を、かなり正確に補正することが出来た。ありがとうございました。

 

さて、おおよそこんな風に3泊4日の和歌山旅行が終了した。今回もかみさんの助けもあって、実にいい旅行が出来た。

次はどの灯台にしようかなぁ……。