粥村で聞いた話

鳥を見たり見なかったり食べちゃったり

立山黒部アルペンルート その6

前回はライチョウのメスが可愛い、と言う話を書いたけど、見た目だけじゃない。行動も可愛い。

今日の写真は前回のメスと前々回のオスのペアの写真。

このオス、盛んにメスにアプローチをかけていたのだけど……。

 

 

ライチョウのディスプレイ

 

ご覧のように、オスは真っ赤な肉冠を精一杯膨らまし(はい、ワタクシの想像です)、尾羽をクジャクのように広げて、猛アピール。

それに対してメスは、写真では分かりにくいけど、一心不乱に砂浴びをしている。

このメスの砂浴び、長かったなぁ。とにかく邪魔な小石を蹴飛ばして、なんとか砂浴びが出来るスペースを作ったら、翼をばたつかせたり、もう最後は完全に仰向けになるくらいまで暴れていた。

この様子がヨウムの水浴びみたいで実に可愛い!

その間、時々ディスプレイを仕掛けては無視されていたオスは、しかたなく餌を探してみたり、時には「うわーーん、もうこねーよ」とばかりにあの特有の声を出しながら飛び去ってみたり。

それでもしばらくするとまた戻ってきて、懲りもせずにまたディスプレイを見せつけては、やっぱり無視されていた。

切ないもんだねぇ。

このペアにはずいぶん楽しませてもらった。いつまでも居るから、こちらが諦めない限り、メモリを埋め尽くしていくと思われる。

まぁ、ある程度で満足して、戻ることにした。

にしても、メスには枝が被ってるしピントも甘いし、腕がねぇ。ちなみにレンズは昔の80-400mmVRで、手持ち。

そういえばこの子たちを撮っている間、何度も何度もカヤクグリがやって来た。時には足元をかすめていったり、ピントが合わない距離にとまったり。良い場所でも強烈な逆光だったこともあり、目で追うだけでカメラはライチョウに向いたままだった。地面や逆光のカヤクグリは被写体としては強敵すぎる。